子どもの中に築きたい、世界で本当に活躍するための”グローバルマインド”とは。

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教育コンサルティング

突然ですが、『ヘアスプレー』という映画を観たことはありますか?

2007年制作のミュージカル映画なのですが、先日初めて観たところ、「この主人公のような心を持つことが、世界で活躍するために必要なスキルだ!」と強く感じました。

「これからの時代を生きる我が子が、将来困らないように、活躍できるように。」

日々、そのような想いを持っているけれど、そのためにはどんなことを育てておけばよいのか?

・英語をやらせた方が良い!

・幼児教室に通ってIQを高めた方が良い!

など、様々な情報・選択肢がある中で迷ったり悩んだりすること、ありますよね。

もちろん習い事をするのが悪いわけではありません。

が、これからの世界で”本当に活躍できる人”になるために一番に育てなくてはならないもの。

それが『心』なのです。

人の核となる部分を育てる時期である6歳までに育てるべきものは、英語を話せる、漢字が書ける、足し算ができる・・・など、目に見えるものではなく、心などの”目に見えないもの”

目に見えないものをこそ一番に育てることが、これからの世界で活躍できる人になる一番の近道なのです。

今日は映画、『ヘアスプレー』に学ぶ、世界で活躍するために必要なグローバルマインドについてお伝えします。

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「”人と違ってる”のがいいことなの」

『ヘアスプレー』はすごく簡単に紹介すると、人種差別が色濃く残る時代のアメリカメリーランド州ボルチモアが舞台で、明るくぽっちゃりで歌とダンスが好きな女子高生トレーシーが地元のテレビ番組でダンサーとしてスターになり、人種差別や同調圧力と闘う様子を描いたものです。

※アマゾンプライムでも視聴可。

なんだか重そうなテーマですが、歌やダンスで表現されている部分が多いので、子どもでも楽しんで観ることができる映画になっています。

映画の中でトレーシーはとても印象深い言葉を発します。それが、

「”人と違ってる”のがいいことなの」

人はつい、

・自分と他人を比較してできない部分があったり

・人と違う部分があったり

・みんなと違う/普通と違う部分があったり

すると、自分を恥じてしまいがち。

また、自分に対してだけではなく他人に対しても、みんなと違う/普通と違うと、バカにしたり見下してしまったりすることがあります。

それこそ、肌の色や目の色が違うからと差別してしまったり・・・

「人と違う=良いことだ!」

とは中々考えつかないもの。

でも、考えてみれば我々は一人ひとりが違う人間ですよね。

同じ日本人であっても、自分とまったく同じ人間はこの世に存在しない。

私たちは誰もが唯一無二の存在なのですから、”違っていて当たり前”なのです。

そして違いに人としての優劣など存在しない。

”人と違う=劣等生”

なわけではないのです。

金子みすゞさんの詩に、「みんなちがってみんないい」という一節がありますが、まさにそれと同じこと。

みんながまったく違いのない、まったく同じ人間だったら、それはもうロボットです。

違いがあるから面白い。

そして人と違うところが個性であったり、才能であったり、魅力であったりするのです。

人と違うからと自分を恥じる必要なんてどこにもないのです。

ましてや、自分と違うからといって他人を見下すことなんて言語道断。

映画の中でトレーシーは、黒人差別が当たり前のような時代でありながら、ごく当たり前に黒人の友人と過ごし、「それが”いけないこと”なんておかしい」と差別と闘います。

これからはトレーシーのように、「”人と違ってる”のがいいことなの」と堂々と言える、『違い/個性を認め合える心』をこそ育てることが、今後の世界で活躍/グローバル社会で活躍できる、魅力的な人への成長に繋がるのです。

その心こそ、「グローバルマインド」なのです。

グローバルマインドを子どもの中に育てるために、大人に必要なこと:①どんな人からでも素直に学ぶ姿勢。

職場環境にもグローバルを

「子どもの中にグローバルマインドを育てたい!」

そんな時、ついやってしまいがちなのが、〇〇しなさい!などと、大人が口を出してしまうこと。

子どもに”教えよう”としてしまうことです。

子どもは親の背中を見て育ちます。

親は何もしていないのに、口や手ばかり出されたのでは、子どもも嫌になってしまいますし、何も身に付くことはありません。

例えば、差別はいけない!と口で子どもに言っていても、親自身が差別をしていたら意味がないのです。

では、子どもの中にグローバルマインドを育てるために、大人側に必要なこととは何か。

それは、与えよう・教えようとする心ではなく、子どもと一緒に自分自身も成長していこうとする心です。

完璧な人間はこの世のどこにも存在しません。

もし間違ってしまっていることに気づいたら、新しいことに出会ったら、そこから新たに学んでいけば良いのです。

ただし、「どんな人からでも学べるか?」がポイント。

前述したトレーシーの言葉、

「”人と違ってる”のがいいことなの」

は実は、トレーシーが自分のママに向かって言った言葉です。

トレーシーのママは、他の人と違う”大きい体”であることをとても恥じていて、奇異の目で見られるのではないかと長年外に出ておらず、自宅から外に出るのをとても怖がっていたのです。

「ママ、世の中はどんどん変わっているのよ。”人と違ってる”のがいいことなの。」

娘からのこの言葉を聞いてママは、外に出る勇気をもらいます。

外に出てはじめて、時代は変化していること、新しい時代は楽しいことを実感するのです。

トレーシーのママは、娘の言葉を素直に受け止め、自分の成長に繋げることができたのです。

さて、我々はどうでしょう。

「子どもから、年下から教えられるなんて恥ずかしい!みっともない!間違っているに違いない!」

そんな風に思ってしまっていないでしょうか。

”自分は親なんだ!自分の方が年上だ!”

と偉ぶるのではなく、どんな人からでも教わることのできる人、素直に受け止められる人。

そんな大人こそが、自分自身も、そして子どもにもグローバルマインドを育てられる人なのです。

経営者にだって同じことが言えますよね。

松下幸之助さんのように、自分は経営者なんだ!と偉ぶるよりも、部下や後輩、様々な人の意見を聞いて、分からないこと、自分にないアイディアを素直に取り入れられる経営者こそ、発展させることができるのです。

子どもや年下の方の新しい価値観から、勇気をもらったり、自分自身が更に成長することも往々にしてある。

ぜひ、”いくつになってもどんな人からの教えでも素直に受け止められる心/素直に学ぶ姿勢”を持ちたいものです。

グローバルマインドを子どもの中に育てるために、大人に必要なこと:②親の価値観の中に子どもを閉じ込めようとしない。

さて、『ペアスプレー』には主人公トレーシーの親友でペニーという女の子がでてきます。

ペニーはトレーシーの親友だけに、差別思想もなければ、黒人の男の子と恋人にもなります。

でも、ペニーのママは典型的な白人主義者。娘のペニーが黒人達と会うなんてもっての他だし、黒人カルチャーに触れるのも嫌がります。(一度娘を部屋に閉じ込めた程)

トレーシーたちが住むボルチモアは人種差別が色濃く残っていても、時代は差別撤廃へと動いている変化の時代。

そんな変化の時代に、自分とは違う世界・価値観の中で生きようとする娘を、自分の価値観の中に閉じ込めようと必死になるのです。

もちろん、娘の愛ゆえでもありますが、これではグローバルマインドを育てられないどころか、親子関係もぎくしゃくしてしまうことになりかねませんよね。

”親の生きてきた時代”と”これから子どもの生きる時代”は往々にして違います。

時代が変わればもちろん、世間の価値観も変化していくもの。

それに従い、子どもの世界・価値観・考え方もどんどん拡がっていくのです。

それに不安を覚えたり心配したりすることもあるかもしれません。

けれど、「子どもの価値観が自分と違う!」 からといって、親の価値観の中に子を閉じ込めようとすればするほど、子どもの個性や可能性を潰してしまうことになるのです。

親子関係にも大きな影響を及ぼします。

もし自分と子どもの価値観が違って気になったら、その時こそ①の出番です!

一方的に押さえつけたり、親の価値観を押し付けるのではなく、子どもから新しい価値観を学んでみましょう。

そして親側も、こんな価値観を持っていると伝えて、親子/家族で(しいては社内でも)価値観のすり合わせをしてみましょう。

子どもを無理に自分の価値観の中に閉じ込めようとすることは、”子どものため”ではなく、”自分の安心のため=自分が安心したい”だけです。

親と子であっても、違う人間同士。

ぜひ、お互いの違いを認め合えるようにしていきましょう!

まとめ

グローバル

いかがでしたか?

これからの世界で活躍するために必要なグローバルマインド。

それは「”人と違ってる”のがいいことなの」と堂々と言える、『違い/個性を認め合える心』

この心を持っていれば、自己肯定感も自然と高まって、困難にも試行錯誤して挑戦していける心も育ちます。

そしてそんなグローバルマインドを子どもの中に育てるために、大人側に必要なこと。それが、

①どんな人からでも素直に学ぶ

②自分の価値観の中に子どもを閉じ込めようとしない

です。

大人がこの2つを意識していくことが、子どもの中にグローバルマインドを育てることに繋がります。

ついつい成果が分かりやすい、英語が話せる、文字が書ける、足し算ができる、などの目に見えるものばかりを育てたくなってしまいますが、これからの時代で活躍する人になるために本当に育てたいのは、目に見えないもの

目に見えない部分がしっかりと育っていれば、目に見える部分もおのずと育っていくものです。

人としての核を築く6歳までの時期には、ぜひとも目に見えない部分をしっかり育てていってくださいね。

そして、”親だから子どもより偉い!”なんて思考は捨てて(元々ないと思いますが)、子どもと共に素直な気持ちで学び合い、育ち合っていってくださいね。

子ども&貴方の可能性は無限大!

この記事を書いた人

関口真美
関口真美代表
世界×教育=せかいく代表。
元幼稚園の先生で、元インターナショナルスクールの先生。 幼児教育者歴16年以上。
これまで約2,000組の子ども達、保護者と関わってきた経験を持つ。

その中で、子どもの育て方に加え、これから来る予測出来ない時代に向けてどうすれば良いのか分からず、溢れる情報に振り回され、迷い、疲れてしまうご両親の相談に多数のってきたことから、

「よりお子様の特性・ご両親の想いに沿った、且つ、これからの社会を見据えた教育を提供したい」

と思い、
・我が子を”世界人”にするフルオーダーメイド教育コンサル(ペアレントトレーニング)
・旅を通してグローバルを学ぶ実践型グローバル教育(旅行同行)
・国際マナー講師
・セミナー、講演
を行っている。
※世界人=地球上どこでも堂々と活躍出来る人

『子どもが将来、地球上どこでも堂々と活躍出来るように、
まず、人間の土台となる幼少期をしっかり固める。』がモットー。
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