先日は、「世界に通づる「自分で考える力」の養い方。」として、”自分の意見を持ち、相手に伝えることが将来にも影響してくる””小学校から自分の意見を作る授業を行う”などということを述べました。
意見を作り、まとめ、伝えるということは一朝一夕では出来ません。
だからこそ、年齢の小さいうちに訓練ができると良いのです。
目次
まずは、自分の意見の作り方から。ポイントは3つのステップを踏むことです。
①自分は何を、どのくらい理解しているのか確認する
②疑問に思うこと、知りたいことを調べる
③根拠を意識した意見を持つ
日本人は③の”根拠を持った意見”を意識することが苦手だと言われています。
根拠のある意見の方が優れているというわけでは決してありませんが、根拠がある方が、説得力があるのは確かです。
普段の会話の中でもさりげなく、これらの手順を踏んで、子ども頃からのクセにしてしまうと、将来仕事でも大活躍する可能性は高くなるといっても過言ではないと思います。
自分の意見の作り方3ステップで意見を作ることになれたら、今度はその意見を言う場をたくさん作りましょう。
飼っている動物についてや好きなおもちゃなど、テーマはなんでも構いません。
家族でその場を作る場合には、なぜそう思うのか?どこが好きなのか?など、ちょっと細かくつっこんでみてください。
そうすることで、”意見を言うということはこういうことだ”と自然と覚えていくことでしょう。
また、多様な視点で物事をみることも、自分の意見や考えにより深みを与えてくれます。
「○○の気持ちはどうかな?」「その時の△△の気持ちは?」など、様々な視点で考えてもらえるように促せると良いですね。
”英語の文法や発音がしっかりできている人でも欧米人と話すとあまり話せない・・・”
という現状がある今の日本。
それは、「意見の濃厚さ」に違いがあるのではないかと狩野みきさんは言います。
実は狩野みきさんは『世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業』の作者。
今回の記事も、こちらの本を読んで刺激を受け、自分自身の実体験を少々加えながら書いています。
この、「意見の濃厚さに違いがある」という狩野さんの意見には、納得する部分があります。
どんなに外国語を話せても、自分の中で意見が薄ければ、どんどん質問してくる(意見を述べる)欧米人に対してしっかりした返答ができません。
結果、コミュニケーションがうまくとれない・・・ということに繋がってしまうこともあるでしょう。
また、相手の言うことが分からなければ、会議の途中でも意見を述べるのが当たり前の国では、
”何かありますか?””シーン・・・”
という場面はありません。
それは、「分かったつもり」が良くないことだと知っているからです。
「上司・部下に関係なくわからないことは質問する、意見を求める」
というスタイルは、相手をより理解しようとしている証拠であり、自分の理解も深め、より良い方向へ導こうとしている証拠なのです。
日本でも、もっと活発に意見を言い合える環境を、子どもの頃から作るべきではないでしょうか。
Category 世界の文化 . 専門家コラム . 真のグローバル人の育て方 . 絵本・書籍紹介 2015.11.24