公園トラブル、親が心がけたい事とは。

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子どもの遊び場、「公園」。

昔から”公園デビュー”という言葉まであるように、近所にある公園で気持ちよく過ごすことは、親にとっても子どもの成長にとっても必要不可欠な要素です。

今は外で自由に遊ぶことのできる環境が減っているからこそ、公園ではお互いが気持ちよく過ごしたい。

そんな想いを持つ方も多いですよね。

ところが・・・

そんな”憩いの公園”でトラブルが続いてしまい、どうすれば良いか分からない、という”迷子”の方もいます。

もし、いつも使う公園でトラブルが続いたら、貴方ならどのように対処しますか?

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ケース1:おもちゃを勝手に使われてしまう

近所にある公園にいつもお子様と一緒に出かけられるK様。

2歳のお子様は最近砂遊びにこっており、お昼寝後に公園で、自前の砂場セット(おもちゃ)を使ってお母様と砂遊びをすることをとても楽しみにしています。

この日もいつも通りおもちゃを持って公園の砂場で楽しく遊んでいました。

すると、お子様のおもちゃを何も言わず勝手に使う、幼稚園生くらいの年齢の子どもたちが。

それもそのおもちゃを投げたり、蹴ったりと粗雑に扱い、K様のお子様が”使いたい”と泣いていても、知らんぷり。

ここまでは子どものすること、と落ち着いていたK様ですが、その子どもたちの保護者と見られるお母さん集団がおしゃべりに夢中でこちらの様子など何も見ていない姿にとてもモヤモヤしたそうです。

しかもK様親子とお母さん集団の距離はそれほど離れておらず、K様のお子様が

”自分のおもちゃを使いたい”

といって泣いている声が聞こえないはずがない距離にいたのです。

更に、K様親子が先に帰宅するため、子どもたちに、

「ごめんね、もう帰るからおもちゃ返してね。」

と声を掛けたところ、お母さんが

「ほら、終わりだから返して」

と子どもに言っておもちゃを返させただけで、”すみません”も”ありがとう”の一言もなかったそうなのです。

しかも、このような出来事が公園に行くたびに起きているのだとか。

K様親子は言います。

「公園は皆のものですのでトラブルになりたくない、という気持ちもありますが、モヤモヤするのも事実です。

”貸して”や”ありがとう”という一言があれば快く貸しますし、一緒に遊べます。

もしお子さん自身で伝えることが難しいのであれば、保護者の方が一言、言ってくれるとありがたいのですが・・・

私の心が狭いのでしょうか。

いったい、どうすれば良いのでしょう。」

ケース2:他人のストライダーでも子どもが泣くと諦めて、そのまま使用させる親に遭遇

H氏は最近3歳になるお子様にストライダーを買いました。

お子様は大喜びで近所の公園でストライダーを楽しんでいます。

ストライダーをひとしきり楽しみ、別の遊具で遊ぶため、ストライダーを自分たち親子が遊んでいる側に、邪魔にならないように置いていたところ、断りなくストライダーに乗ってくる子が。

その子の親も他人のストライダーに自分の子が乗っていることを見て、あわてておろそうとしたところ、子どもが大泣き。

すると、そんな子どもの様子を見て親が諦めてしまったのか、そのままストライダーに乗せ続けたのだとか。

もちろん、親からは一言もなかったそう。

H氏もあっけにとられてしまいました。

H氏のお子様が、「それ、ぼくのなのに・・・」と言って泣いても、知らんぷり。

H氏は言います。

「もちろん、名前はしっかり書いてありましたし、自分たちが遊んでいる側に置いてあったので”誰のストライダーか”は分かっていたはずです。

だからこそ、最初に子どもをおろそうとしたのでしょうから。

でも、”子どもが大泣きしたからそのままでいい”なんていうのはちょっと違うのではないでしょうか。

”貸して”も”すみません”も”ありがとう”もなにもなかった。

親がしっかり言えなくては、子どもも言えるようにならないんだな、ということを改めて実感しました。

驚いたし失礼だなと思いもしたけれど、反面教師にしていこうと思いました。」

子どもの成長には「家庭教育」が必要不可欠。

この2つの事例を見て、どう思われたでしょうか。

実はK様のケースもH氏のケースも、おもちゃを使った子、ストライダーに乗った子は、それぞれ着ていた制服から、教育熱心な園や学校に通園している子だということが分かっています。

「教育熱心な園や有名学校に通わせているから大丈夫!」

「園や学校に任せておけば安心!」

という想いがあるのなら要注意。

どんなに教育熱心な園や学校に通っていても、子どもの習慣(挨拶、礼儀、考え方etc)は園や学校だけで培われるわけではありません。

乳幼児期は特に、

・家庭で親が子どもにどのように関わるか

・家庭で親がどんな姿を子どもに見せるか

・家庭で親が子どもにどんな言葉をかけるか

等という、「家庭教育」が非常に重要なのです。

家庭教育というと、なんだか大げさに聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。

ごめんなさい、ありがとう、どうぞ、いただきます、ごちそうさま、こんにちは、などの挨拶を教えたり、一緒に遊びながら気持ちを伝え合ったりすることだけでも、立派な「家庭教育」なのです。

家庭教育があってこそ、子どもは成長していくのです。

問われる親・大人の素養

ところが、K様、H氏のケースからも分かるように、今はその家庭教育ができる「家庭教育力」を持った親・大人がだんだん少なくなってきているように思えてなりません。

家庭教育とは前述したように、何も難しいことではありません。

「こんな時にはどうするか」

という対処法を子どもより人生経験豊富な親が教えてあげれば良いのです。

例えば、K様、H氏のケースように、自分のではないおもちゃを使いたい時には、

「かして」って言うこと。

使わせてもらったら、

「ありがとう」を言うこと。

もし何も言わずに使ってしまったら、

「ごめんなさい」と「ありがとう」をセットで言うこと。

などを子どもに伝えればよいのです。

しかしそれは、親自身が”ごめんなさい、ありがとう”を言えないとできません。

親自身が礼儀やマナーが身に付いていないと、子どもに伝えることはできないのです。

子どもは親の立ち居振る舞いをよく見ており、そっくりそのまま真似をしながら成長していきます。

よく育ちが良い、ということをいいますが、それは決して有名小学校や大学へ行くこと、留学をしたことや家柄・富裕層であることとは関係ないのです。

もし「育ちが良い=家柄・富裕層」というイメージがあるのなら、それはその家柄・富裕層のご家庭は代々家庭教育の中で、親から子、孫へとしっかりと礼儀やマナー、立ち居振る舞いを伝承させているからです。

今こそ親・大人がどんな素養を身につけているのかが問われています。

世界に通じる「ごめんなさい、ありがとう、どうぞ」

今、子どもをどのように叱ったらいいのか分からない、どのように関わったらいいのか分からない、という方が増えています。

まさに”家庭教育迷子”に陥ってしまっているのです。

「ごめんなさい、ありがとう」

グローバルで活躍する「世界人」になるためにも必要な要素。

例えば、日本では肩がぶつかっても何も言わない人が多いですが、海外では必ず(むしろぶつかりそうになっただけで)”Excuse me”I’m sorrry”と言ってくれます。(違いは程度による。)

そこで何も言わないと、「この人なに?」と不愉快な気持ちにさせてしまいます。

エレベーターやお店のドアを開けてくれた時に、日本では無言で頭を下げる人が多いかと思いますが、海外では”Thankyou”ときちんと言葉に出した方が印象が良いです。

また、海外ではよく(特に男性が女性に)”After you(お先にどうぞ)と言って通してくれることがあります。

この「ごめんなさい、ありがとう、どうぞ」の精神は全世界共通に通じるグローバル(国際)マナー。

これが身に付いているか否かで相手に与える印象はがらりと変わります。

そしてこれは”習慣”のため、一朝一夕では身に付きません。

何も難しいことではないからこそ、親が意識してしっかりと家庭教育の中で子どもへと伝承していきたいですね。

公園トラブルの対処法2選。

さて、冒頭の事例のお二方のその後はというと・・・

K様には、勝手におもちゃを使おうとする子に対して「使いたいときは貸してって言うんだよ。」「終わったらありがとうって言うと素敵だよ。」とまるで幼稚園の先生のように対処してみてくださいとお伝えしました。

他の子にこのように伝えるのは勇気がいることかもしれませんが、何も言わずにモヤモヤしていてはK様親子にとっても、将来のその子にとっても良い結果にはなりません。

もしそれで親に何かを言われたら、できたこと(貸してって言えて偉かったですよ等)を伝えてあげてください、とお伝えしました。

K様にとってはこのように対応した方がストレスがないだろうと判断した上でのアドバイス。

K様もその方がストレスなく公園を利用できるとのことでした。

H氏には、ストライダーを使っていつもより遠くまで行く(散歩)など、公園以外での外での過ごし方をいくつかご紹介しました。

いくつかの外遊びをご自身も知ったことで、休日のお子様との過ごし方が広がったようです。

外で安全に遊べる場が減っているとはいえ、外遊び=公園で過ごすだけではありません。

親のイライラやモヤモヤは子どもに伝わるからこそ、時には不快な場所には近づかない、タイミングをずらすなど、気持ちよく過ごせる工夫をすることも大切です。

ぜひ子どもも貴方も気分よく過ごせる方法を見つけてみてくださいね。

子ども&貴方の可能性は無限大!

この記事を書いた人

関口真美
関口真美代表
世界×教育=せかいく代表。
元幼稚園の先生で、元インターナショナルスクールの先生。 幼児教育者歴16年以上。
これまで約2,000組の子ども達、保護者と関わってきた経験を持つ。

その中で、子どもの育て方に加え、これから来る予測出来ない時代に向けてどうすれば良いのか分からず、溢れる情報に振り回され、迷い、疲れてしまうご両親の相談に多数のってきたことから、

「よりお子様の特性・ご両親の想いに沿った、且つ、これからの社会を見据えた教育を提供したい」

と思い、
・我が子を”世界人”にするフルオーダーメイド教育コンサル(ペアレントトレーニング)
・旅を通してグローバルを学ぶ実践型グローバル教育(旅行同行)
・国際マナー講師
・セミナー、講演
を行っている。
※世界人=地球上どこでも堂々と活躍出来る人

『子どもが将来、地球上どこでも堂々と活躍出来るように、
まず、人間の土台となる幼少期をしっかり固める。』がモットー。
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