おはようございます。
乳幼児期からココロが震える本物体験を提供し、『真にグローバルに活躍する子どもをプロデュースする専門家』、ワールドkidsプロデューサーのMasamiです。
『あなたはわが子の死を願ったことがありますか?』
なんとも衝撃的な言葉です。
これは、重い障害をもって生まれた「尚くん」とその母、佐々百合子さん、そして佐々さん家族の2年3か月を記録した書籍です。
「わが子が障害をもって生まれてきたら、いったいどうすればいいのか?」
「どんな制度があり、どの程度受けられるのか?」
など、実際の制度利用状況から佐々さんの苦悩まで、生々しいまでの記録に、障害に関することだけではなく、日本の福祉についても考えさせられるものでした。
目次
尚くんこと尚武くんは、常位胎盤早期剥離のため、帝王切開で誕生しました。
誕生の数日後から、尚くんに違和感を覚えた母親の佐々さん。
その後、脳の検査で重い後遺症があることがわかり、障害をもつ尚くんとの生活が始まるのでした。
私が学校法人の幼稚園に勤めていたころ、障害をもっていた子を何人か担任したことがあります。
しかし、どの子も(軽度・ちょっと重いという差はあれ)医療的ケアを必要としない子でしたので、重度の後遺症があり、医療的ケアを必要とする子と生活をするのがこれほどのものとは想像もつきませんでした。
中でも佐々さんの、
『病院などは口では「大変ですよね」「何かあったらなんでもいってくださいね」と簡単に言うけれど、実際に障害をもつ子と生活をするのは親(私)。結局は他人事なんだと考えているようにしか思えない』
というような言葉にはドキリとしました。
確かに、街中で障害をもつ方や子ども、そのご家族を見かけても、”大変だろうな”とは思っても、やっぱり”自分には関係のないこと”として捉えてしまっている部分があることは否めません。
この本は、「”障害をもつ子との生活”という現実がどのようなものなのか」を私たちに教えてくれています。
この本は、障害をもつ子と生活をしていく実態や、国や自治体の制度に関しての想いなど、社会と障害をもつ子・家族とのつながりなどの面で、様々な感情を湧き起こし、体験させ、学ばれてくれるものです。
ぜひすべての方に読んでいただき、”家族が障害をもつ”ということを考えて欲しいと思います。
子どもの可能性は無限大!
第一章 運命を変えた出産
第二章 引っ越し
第三章 入院
第四章 運命を変える決意をした出産
第五章 再び秋田での生活・・・今度は家族五人で
第六章 日々思ってきたこと、未来に向かって
第七章 尚くんとの別れ
第八章 力なき者の力