おはようございます。
世界×教育で教育迷子から脱出し、真の才能を発掘し伸ばす!
貴方と子どものHappy Lifeをプロデュースする、教育迷子のコンサルタント、Masamiです。
最近は「イクメン」という言葉自体も古いといわれるくらい、男性、つまり父親の家庭進出の必要性が叫ばれています。
私としても、子育ては父親の協力が必要なのではなく、夫婦「協同」で行うものだと考えており、私自身ももっともっと日本でも男性の育児休暇が取れやすくなるように活動しているところではありますが、まだまだ会社として取ることが難しいのが現状でもあります。
また、自分で会社を経営しているとなると、余計に子どもと関わる時間が少なくなってしまう、というお悩みをお持ちの経営者の方も少なくありません。
だからといって、
・子どものことはすべて奥様に任せる
・奥様がしっかり子育てをしてくれれば何も問題はない
と思っていないでしょうか。
確かに産まれたばかりの頃は母乳のことなどを考えると、どうしても”母親”の方が必要だと感じてしまうもの。
特に日本は母親神話が根強く残っていますので、貴方も父親よりも母親が子どもを育ててくれれば大丈夫・・・なんて思っていませんか?
目次
子育て、子どもの教育に関して必要なのは母親だけではありません。
父親も母親と同じように協同でしっかりと子育てをするべきなのです。
その最大の理由は、
『子どもの性格に影響を及ぼすのは父親』
だからです。
コネチカット大学の研究所長のロナルド・ローナー氏の研究結果によると、親が子どもに
・自分は愛されていない
・自分の言うことは聞いてもらえない
・自分は必要とされていない
と感じさせるような子育てをすると、暴力的で落ち着かない子になったり、やさぐれたりしてしまうのだとか。
これは当然の結果です。
驚くべきなのは、
『父親がこのように子どもを認めない言動を多くとっているほうが、母親が同じような言動をとるよりも、いっそう悪逆無道、犯罪行為、悪言雑言といったことを行う子どもになってしまう』
ということ!
よくメディアなどでもキレやすい子や笑顔のない子、引きこもりがちな子などが取り上げられることがありますが、それはもしかしたら、家庭での父親の役割が希薄なのかもしれません。
更に、研究結果では、
『父親の愛情は母親の愛情よりも子に与える影響が大きい』
ということが分かったそう。
ローナー氏の発表によると・・・
『母親より父親の愛情を多く感じて成長していく子どもは、より幸福感や人生の充実感を持つ兆候がみられる』
ということです。
また、父親の育児参加が子育てにいっそう影響を与えることもわかっているようで、母親よりも父親の育て方によって、
・根気があって精神力の強い子になる
・思いやりと愛情のある、規律を理解して行動でき、自立心を持った子になる
・性格が穏やかでかんしゃくを起こさない
・チャレンジ精神や達成意欲が強い
・学業成績が優秀である
・自己肯定感が強い
などという様々なプラス要素があることも研究結果として出ているのです。
・そうはいってもなかなか子どもが起きている時間に関わることが出来ない
・そもそも子どもとどう関わるのが良いのか分からない
など、子どものことも家庭のことも想ってはいるけれど、どうしたらいいのか分からない。
そんなお悩み、実は多くの父親が持っているのです。
経営者、Nさんの場合もそうでした。
Nさんは父親=一家の大黒柱というイメージを強く持っていました。
「男は外へ出て仕事、女は家を守り子育てをする」という考えをもっている父親に育てられてきたため、自身も父親と同じような考え方を持っていました。
すると、本人も気付かない内にどうしても子ども、特に息子に厳しく接っしてしまいがちになっていました。
その厳しさの中にはもちろん、
・しっかりした人になるように
・社会に出ても困らないように
・力強く、粘り強くなるように
など、父親ならではの目線で、息子への愛がたっぷりつまっています。
「けれどその愛情がどうも子どもに伝わっていないような気がする。
最近は何かと反抗的でそれを注意しているだけなのに、更にこじれてしまって子どもとの関係が上手くいっていないと感じることが多くなってきた。
自分も感情的に怒ってしまうことも増え、もうどう子どもに接したらよいのか分からない。」
とNさんはお話ししてくださいました。
このNさんのお悩みの原因は主に2つ。
1つ目は、Nさんの愛情は子どもにしっかり伝わっていないということ。
実は、貴方が思っている以上に、貴方の愛情は子どもには伝わっていないものなのです。
日本人は欧米人ほどスキンシップを多く取る民族ではありません。
恥ずかしさもありますが、何よりも
「言わなくてもわかるだろう」
という阿吽の呼吸という文化があることが影響しています。
ですが、こと子どもにおいては、『愛情の見える化』が必要不可欠。
大人であれば、”言わなくてもわかるだろう”が通じるかもしれません。
けれど、子どもにそれは通じません。
子どもに戻ったつもりで想像してみてください。
運動会や発表会などが終わった後、すぐ目の前で友だちが親に抱きしめられたり、頭をなでられたりして、「頑張ったな~!お前が一番かっこよかったぞ~!」とすっごい褒めてもらっている。
自分にもしてくれるかな?と期待を込めて親を見たのに自分の親がそれをしてくれなかったら。「もっと頑張れたな~」なんて言われたら・・・貴方はどう思いますか?
親はこの言葉を励ますつもりで言っていたとしても、子どもの貴方からしたら、愛されている!と感じることが少ないのではないでしょうか。
Nさんも、「言動に表さなくとも子どもに愛情は伝わっているだろう」と思い込んでしまっていたことが、子どもとの関係を上手く築けなくなってしまった原因でした。
2つ目は、自分自身が育てられたように、子どもに接してしまっていたこと。
コンサルティングを進めていくと、Nさん自身、父親が自分にしてきた育て方に不満を持っていることが分かりました。
そして、
「自分は嫌だったはずなのに、父親からやられてきたことを息子にそのままやっている」
ということに気付いたのです。
Nさんは父親からされたことに反発しなかったけれど、Nさんが父親と同じようにしたら息子さんは反発した。
そのために、
「自分は同じことをされても大丈夫だったのに、息子は反発した!言うことを聞かない!
どう接すればいいのだろう?」
と悩み、父親から厳しく育てられてきたため、厳しくすることでしか、子どもへの接し方・愛情の示し方が分からなかったのです。
このように、嫌だと思っていたはずなのに、知らず知らずに自分の親と同じような言動を子どもにしてしまう、ということはよくあります。
Nさんの場合、原因の2つにNさん自身がしっかりと気付いたところから変っていきました。
そしてNさんと息子さん、ご家庭に沿った『愛情の見える化』を一緒につくりだすことが出来ました。
すると、わずか一週間後にはこんな連絡をくれました。
『こんにちは。
先日は私ども家族に合わせた具体的な解決策をいただき、ありがとうございました。
その後、教えていただいたように、”愛情の見える化”に取り組んでいます。
まだ完璧ではないのですが、子どもとの関係が変わってきたのが分かります。』
もちろんNさんが真摯に子ども・自分と向き合ってきた結果ではありますが、”Nさんなりの愛情の見える化”をすることにより、わずか1週間でお子さんとの関係に変化が現れたのです!
子育てには母親だけではなく、父親もしっかりと子どもと向き合う必要があるということが、Nさんの事例からも分かります。
家庭で愛情の見える化をすることはもちろんですが、それに伴って父親であるNさんがしっかりと息子さんに向き合っていることで、子どもとの関係が変化してきたのです。
ロナルド・ローナー氏の研究結果によると、最も子どもに影響力を与える父親とは、
『子どものいうことをきちんと聞いてあげて、
いつも側にいてあげて、
きちんとしたルールを守らせることができる。
でも逃げ場がなく窮屈に感じることがないような自由な空間も与えてあげられる』
ということができる父親が理想なのだとか。
なかなか難しいことでと思われるかもしれませんが、
・愛情の見える化をしっかり行う
・子どもが起きている時になかなか会えないのなら手紙のやりとりを行う
など、「どんな時もあなたを愛しているよ!」というメッセージを子どもにしっかり伝えるようにしてみてください。
何も長時間関わろうと無理しなくとも、数分ギューッと抱きしめるだけでも愛情は伝わり、親子双方に良い影響を及ぼします。
子どもは母親から人との関わり方を、父親からは社会を学ぶと言われます。
つまり、子どもにとって父親は『社会』の象徴。
父親に愛されることで子どもは「外の世界でも自分は受け入れられる」と確信することができ、『自分はかけがえのない存在』と自己肯定感を高めることが出来るのです。
父親の貴方も子どもと積極的に関わり、愛情をしっかり伝えて、子どもが可能性を伸ばすことが出来るようにサポートしてあげてくださいね!
子ども&貴方の可能性は無限大!
Category 専門家コラム . 発達 . 真のグローバル人の育て方 . 親と子のコミュニケーション 2018.10.15