女の子なのにヒーローものが好き。青が好き。
たまにだったらそれほど気にならないことも、ずっと好きでいられると、「うちの子って性同一性障害では・・・?」と心配になってしまう親御さんもいらっしゃると思います。
今回はそんな相談内容から、性同一性障害を考えます。
目次
では、性同一性障害とはどのようなものなのでしょうか?
性同一性障害とは、医学的な病名です。すなわち、「生物学的には性別が明らかであるにもかかわらず、心理的にはそれとは別の性別であるとの持続的な確信をもち、かつ、自己を身体的および社会的に別の性別に適合させようとする」障害です。
簡単にいうと、皆さんもご存知の通り、体は(生物学的には)男・女でも、心(ジェンダーアイデンティティ)は違うため、性の不一致が起こるということです。
このジェンダーアイデンティティは、2歳半ごろまでには決定づけられて、その後の変更は極めて難しいとされています。
いまだ不明のことが多いのですが、今のところは、胎児のころの脳の形成過程が深く関与していると考えられています。
上記でも述べていますが、”ジェンダーアイデンティティ=自分の思う性別、心の性別”は2歳半ごろには決定づけられています。
つまり、”ぼくは男の子だ” ”私は女の子だ”というのは、2歳の時点で、子どもはある程度わかってくるということです。
それは、自分の体=生物学的な性の認識もできてくるということですが、ジェンダーアイデンティティによっては、多少の混乱はあるようです。
(例:”女の子なのになぜおちんちんがついているのか?””大きくなったら女の子の体に自然になれる”)
では、性別を自己決定する2歳半までに、体の性別に合ったものを与えれば、子どもは心も体の性も統一されるのかというと・・・
そうではありません。
一番初めの定義でもご紹介したように、性同一性障害とは医学的な病名であり、何らかの原因があるのです。
親御さんが無理に性を固定してしまうような行動は、子どもの心に傷を残すだけです。
では、性が決定される時期~幼児期にはどのように対応していけば良いのでしょうか?
それについてはまた明日、詳しくお伝えいたします。