昨日、ついに新元号が発表されましたね!
新元号は『令和』。
まだ馴染みはありませんが、個人的には綺麗な元号だと好印象を持っています。
さて、5月1日から新元号になるわけですが、新元号に合わせ(!?)乳幼児教育についても変っていく必要性があります。
具体的にどう変っていくべきかというと・・・「子どもが学ぶのではなく、親(もしくは親になる前から)が学ぶ」ということです。
目次
「ペアレントトレーニング(もしくは親教育・親訓練)」
という言葉を聞いたことはありますか?
・よく分からない
・なんだか偉そう
・え?子どもへの教育ではなくて?
様々な印象があるかと思いますが、ペアレントトレーンングとは、
『親が(もしくは親になる前から)子育てや子ども、子どものいる生活等について学び、親としての品格と教養を身に付けること』
とせかいくでは定義しています。
定義すると硬くなってしまいましたが、簡単に言うと、
『親と子ども、お互いがストレスなく思いっきり人生を楽しめるようにしましょう』
ということです。
※ペアレントトレーニングという言葉自体は、メディアでも少しずつ紹介されるようになってきています。
少子高齢化や核家族化が進み、AIの台頭やグローバル化が進む未知数な世の中において、
「我が子がどんなところでも活躍=生きていける人になってほしい!」
と、我が子を世界人(=世界中どこでも活躍出来る子)に育てるためには、親の学びは欠かすことは出来ません。
なぜなら親がどんな考え方をしていて、どんな選択をするかによって、子どもの成長は変ってくるからです。
人間は一日に約一万回も決断しているといわれています。
そしてその決断は、自身が育ってきた環境・これまでの価値観によって判断されています。
当然、幼少期の我が子に
・どんな言葉をかけるか
・どんな接し方をするか
・どんな習い事、教育を受けさせるか
などの決断は、親の価値観・考え方によって判断されているのです。
そしてその価値観や考え方は、親自身が育ってきた環境・考え方に起因する、つまり自分の親(子どもにとっては祖父母)の価値観を受け継いでいることが多いのです。(家庭内教育の伝承。)
例えば、
・投資はギャンブルだからするべきではない、という家庭に育てば、投資に対して後ろ向きになる。
・投資は資産形成である、という家庭に育てば、投資に対して前向きになる
ということと同じです。
もし仮に、代々医者の家系に生まれた子で、子ども自身が絵が好きで得意だから伸ばしたい!絵画教室に行きたい!と思っても、親が
「うちは代々医者の家系だから医者になる以外は認めない!絵画教室よりも塾へ行きなさい!
お父さん・お母さんもそうやってきたのだから!」
という姿勢だったら・・・
子どもは自分を認めてもらえなくて苦しいし、本来活躍出来るはずであった才能を伸ばせなくなってしまいますよね。
つまり、親の価値観や判断によって、子どもの可能性を伸ばすことも出来るし潰すことも出来る、
”=子どもの将来の活躍は親の価値観・考え方次第”
ということなのです。
※0-6歳までの乳幼児期は、ほぼほぼ全ての決断が親の判断によるため、余計に親の価値観の影響は強くなります。
令和時代は、
・AI
・プログラミング
・フィンテック
・グローバル化
・英語授業小学校導入
・外国人雇用
・2020年教育改革
などをはじめ、昭和、平成の、私達の祖父母世代、親世代、が経験してこなかった時代を子どもは生きることになります。
「だからこそ、幼少期の頭が柔らかい時に、いろんなスキルを身に付けてあげなくちゃ!
我が子の将来のために!」
という焦りや気持ちがあるのは分かります。
しかしその親の焦りが、前述したように却って子どもの可能性や才能を潰してしまうことにもなるのです。
なぜならその、”子どもにスキルを詰め込もう”とする価値観・姿勢が既に”古い”ものだから。
先日、スウェーデン大使館で行われたスウェーデンの幼児教育、
「レッジョ・エミリアアプローチ」
の勉強会に参加してきました。
(レッジョ・エミリアアプローチ自体はイタリアのレッジョ・エミリア市で生まれたものですが、イタリアよりもスウェーデンの方で広く採用されています。)
スウェーデンをはじめ、フィンランドなどの北欧では学力が高いことが有名です。
では、そんな北欧の子ども達がどんな幼少期を過ごしているかというと・・・
『ひたすら遊んでいる』
です。
晴れの日も雨の日も雪の日も外に出て遊んでいる。
※スウェーデンには、『天候は人間が服装で調節すればよい』という有名な言葉もあります。
幼稚園でも幼稚園から帰っても、公園で遊んでいるのです。
日本では、遊んでばかりいるなんて!と思われるかもしれませんが、北欧の親や教員は知っているのです。
「子どもに大人がスキルを詰め込むのは意味のないこと。
生き方を子ども自ら考えて進んでいけるようにするべきである。
だからこそ、子どもが自ら発見し、考え、学ぶことが大切。
子どもは教えられる側ではなく、自ら学ぶ側。
そして子どもの学びは日常生活や遊びの中にある。
子どもは空っぽではなく、たくさんの才能を持って生まれてくる。
大人はそれを上手く引き出してあげるのが役目である。」
と。
日本では幼稚園後の小学校、中学校の教育事情に対応していかないといけない、という事情もありますが(今後改善していかなくてはいけない部分。)、今の日本で過熱している詰め込み型の早期教育が、将来の子どもの学力や活躍に繋がるわけではない(大人が詰め込まない方が良い)ことは、北欧の国々が証明しています。
今後は英語だ!プログラミングだ!と”親が子どもにスキルを学ばせよう”とするのではなく、
・どうすれば子ども自ら考えられる、学べる環境をつくれるか?
・どうすれば子どもの持つ才能を引き出してあげられるか?
を親が学ぶ時代なのです。
繰り返しになりますが、その親の学びが、結果的に子どもの将来の活躍に繋がっていくからです。
乳幼児期の子どもや教育については、幼稚園・保育園の先生になりたい!と思う人以外、学校で学ぶ人はほぼいません。
大抵、親になって初めて直面するものです。だからこそ、
引き出せといわれても引き出し方が分からない。→幼稚園や学校、塾に任せておけば安心じゃないの?
→やっぱりどこかの教室に通わせないと・・・→結局スキルを詰め込むことに安心感を覚える。
という構図に陥ってしまいがち。
幼稚園や学校、塾は子どもの成長のお手伝いは出来ますが、365日24時間一緒にいることは出来ません。
その子を一生涯に渡って見守って援助をすることは出来ないのです。
それが出来るのは親だけ。
子どもが一番に頼るのも親、愛情を求めるのも親、大人の見本も親、なのです。
悪い言い方をすれば、幼稚園や学校・塾はあくまで他人。
そして更に言えば、先生の全員が全員とも引き出し方を勉強し、身に付けているわけではありません。
だからこそ、親が引き出し方を学ぶ必要があるのです。
引き出し方のポイントの1つは、子どもをよーっく観察すること。
どんなことをしている時に楽しそうなのか、この表情はなんだろう、もっと知りたそうな顔をしている時ってどんな時だろう、苦手なことをしている時のクセ、サインってなんだろう・・・
など、子どもの多様な面を発見することです。
家庭での子どもの姿と幼稚園や保育園などの家庭以外での姿、両方を把握することも大切。
子どもから出る「サイン」を知っていれば、
”ここでこの提案をしたらいいのでは!?”
”こんな話をすると良いかも!”
などという援助の判断がつくようになります。
それと同時に(言い方は悪いですが)、”我が子コントロール術”が身に付いたり、”親の自己肯定感がアップ”したりするため、実は親にとってもより子育てを楽に、楽しめるようになるというメリットがあるのです。
例え兄弟姉妹であっても、子どもの持つ才能、発するサインは違うもの。
それを観察してしっかり見つけてあげてください。
ただし、見つけても我が子に合った道がどこなのかを知らなければ、結局周囲やメディアの情報に流されてしまいますよね。
流されないためには、右向け右!と言われた時に右を向くのではなく、
「左には何があるんだろう?もしかしたら左こそが合っている道かも?」
と自分で考えるクセを親自身が持つことが大切です。
これからやってくる令和の時代には、
・いかに親が子どもについて学び、親自身の価値観や考え方を多様にすることが出来るか
・いかに”自分で出来た!楽しい!もっと知りたい!僕、私は愛されているんだ!”という自己肯定感や自信を子どもに身に付けさせることが出来るか
というスキルを親が身に付けることが必要なのです。
このスキルがあるか否かが、我が子を世界人(=世界中どこでも活躍出来る人)に育てることが出来るかどうかのカギになります。
人間の土台を築く一番重要な0-6歳の乳幼児期に必要なのは、スキルの詰め込みではありません。
ぜひ、貴方自身が学ぶ姿勢を忘れないでくださいね。
子ども&貴方の可能性は無限大!
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