将来に活きる”思考力”を子どもに身に付けさせるには。

Spread the love

2020年の教育改革は、もう目の前までやってきましたね。

教育改革は大学入試が変るだけではなく、幼・小・中・高の教育にも影響を及ぼしています。

中でもキーワードとなっているのが、

「自分で考える力=思考力」

を身に付けるということ。

”思考力”というワードは最近、よく見られるようになってきました。

思考力はこれからの時代にはしっかりと身に付けておくべきなのは、疑いようのない事実です。

なぜなら、今後は海外においてはもちろん、日本国内においても様々なバックグラウンドを持つ方と関わる時代であり、かつ、考えなくても良いものはAIが行うようになるからです。

バックグラウンドによって考え方が違うので、「自分は○○だと思う」という意見を持たないと打ち合わせにすら参加できないし、人間がAIに勝てる部分は自ら考える、思考力や心の部分。

だからこそ、自分で考えるクセを幼少期から身に付けさせておくべきなのです。

では・・・子どもに思考力を身に付けさせるには、どんなことをすれば良いのでしょうか。

・プログラミングを習わせる?

・自分で考えなさい!と言う?

・塾や学校に任せておけば安心?

いえいえ、将来に活きる思考力を子どもに身に付けさせるには、

『大人=親自身が自分で考えるクセ』

を付けることが一番効果的なのです。

Sponsored Link

子どもの思考力を養うのに、大人=親自身が自分で考えるクセを付けるべき理由。

子どもの思考力を養うのに、なぜ大人=親自身が自分で考えるクセを付けるべきなのか。

その理由を一言で言うと、

「子どもは親の鏡だから」

です。

どんなに親が「自分で考えなさい!」と言っても、親自身が自分で考えず、

・すぐにスマホに頼る

・他の人に意見を求める、頼る

・ネットで出てきた情報を鵜呑みにする

・自分で考えず、言われたことだけをやる

という姿を見せていれば、その姿を見ている子どもは自分で考えることはしません。

”自分で考える=スマホや人に頼ることなんだ!”

という思考回路になる場合さえあるのです。

これでは、これまでとなんにも変らない、

・人から言われたこと、教わったことをそのまま受け入れる「受け身の受け子さん」

・言われたことだけをやる「指示待ちくん」

のままです。

これでは今後の世界で活躍出来るとは到底いえません。

まずは我々大人が自ら考えるクセを付けないといけないのです。

自ら考える、が苦手な親世代。

そうはいっても、自ら考えるって苦手・・・ということはありませんか?

私は苦手です!

実は、我々親世代が自ら考えるのが苦手なことには理由があるのです。

その理由は、

「そのような学校教育を受けてきたから。」

これまたシンプルな理由ですが、本当にそうなのです。

もちろん学校によって多少の差はあれど、我々親世代、またその上の祖父母世代は学校教育において自分で考えるってあまり求められていなかった時代。

先生の話を一斉に聞いて、これ分かる人ー?と先生に言われたら、指されないように目をそらす。

運悪く当ってしまったときには間違った答えを言うことを恐れる。

もしくは隣の出来る人にこそっと答えを教えてもらう。

なんて経験、多かれ少なかれ誰しもが持っているものです。

我々の時代は「間違う=恥、悪」という風潮がありました。

先生の望む答えでなかったときには、

「ちゃんと勉強してこい!」

と怒られた。

「なぜあなたはこの答えだと思ったのですか?」

と優しく聞かれて、

「なるほど!その考えも面白いですね!

先生はこう考えたのですが、どう思いますか?」

なんて聞かれたことがなかった。

要するに自分で考える意味も必要もなかったのです。

答えは自分の中にではなく外に予め用意されていて、疑うことなくその答えを信じることが良し(=成績アップ=先生の信頼を得る)とされていたから。

(ちょっと極端な言い方になりますが、自分で考えて先生にも意見をバンバン言うような人は、”変った人”と捉えられがちでした。)

だから我々は自分で考えることが苦手。

苦手だから自分の中で正解が分からず、すぐにスマホやネット、他人の中に正解を求めに行ってしまうのです。

そんな風に育ってきた親世代が「子どもには思考力を!」と思っても、どうやって思考力を身に付けさせてあげれば良いのか分からないのは当然なのです。

実際、小学校でプログラミングを教えておられるA氏(SE)がこんなことを言っていました。

「プログラミングを学ぶ意義って、プログラムを作る中で、

どうやったらこのコマを自分の思い通りに動かせるか、どう設計すればイメージどおりに動くのか、

イメージに通りにいかなかった時は、どこを修正して工夫すれば成功するのか、

という、トライ&エラーを繰り返しながら自然と自分で考える力を身に付けていく、ということなんだけど・・・

それが分からず、とりあえず触れる、使えるようになっておけば良いと表面的に考えている先生が実は多い。」

と。

思考力が弱いと情報に踊らされてしまう。

これからを生きる子どもはもちろん、今後は大人こそしっかりと思考力をもたないといけません。

親の姿が子どもに影響するから、というのはもちろんですが、思考力がないと簡単にだまされてしまう=情報に踊らされてしまうからです。

かくいう私も、情報に踊らされてしまっていた1人。

先日、食品添加物を扱っているCさんと出会いました。

Cさんは高校生と中学生のお子さんを持つお母様。

ずっと同じ企業で今も勤めており、食品添加物の調合などをしているそうです。

「食品添加物」

と聞くと、どんなイメージがあるでしょうか。

”食品添加物=悪”

というイメージ、ありませんか?

私はそれほど気にしているわけではないものの、やはり悪いものなのだろうなぁ・・・という印象がありました。

しかし!

話を聞くと

「え!?そうなのですか!」

目から鱗の話がわんさか。

私はとことん突っ込むタイプですので、

・日本は認可されている食品添加物が海外と比べて多いといわれているがどう思うか

・食品添加物を扱っているCさん自身やご家族は食品添加物をとっているのか

・発がん性はどうなのか

・妊娠に対してや乳幼児への影響はどうか

・マックのポテトが腐らないのはほんとうなのか

などなどたくさん突っ込ませていただきました。

(優しく詳しく、内部事情まで説明いただきましたCさんには本当に感謝です。)

その結果・・・

自分で考え、調べることの大切さを再認識したのでした。

思考力を鍛える3ステップ

昨今ではフェイクニュースを信じて拡散してしまい、大問題になるケースや大統領選にまで影響したと言われるケースもあり、問題になっています。

東名のあおり運転事故では、被告と同じ名前の建設会社、近くの住所というだけで、無関係にも関わらず、被告の実家や父親だとのデマが拡散され、誹謗中傷が相次いで精神的苦痛をこうむってしまった建設会社があります。

根拠もないのに、○○は危険!食べてはいけない!などと不安を煽る誤った情報があります。

ネット社会になり、誰もが簡単にフェイクニュースを作ったり拡散させたりすることが出来る今の時代。

ネットは人を助ける良い面もありますが、人を傷つける悪い面も持ち合わせている、ということを忘れてはいけません。

自分で考える力が重要だとされているのに、すぐにフェイクニュースにアクセスできたり、答えがすぐに分かってしまう環境にあるのはなんとも皮肉ですよね。

だからこそ、自分の身は自分で守る!という意識を持ちながら情報に触れることが重要です。

思考力を鍛えるのにオススメなのが、Bという新しい情報に出会ったときに、

①「これ、本当かな?」

とまずは一度疑ってみること。

次に、

②「賛成/反対意見にはどんなものがあるだろう

と、賛成と反対、肯定と否定など、対極の意見をどちら調べて知ることです。

(出来ればその根拠なども調べるとよりGood.

今は学術論文などもスマホであっという間に調べられます。)

どちらの意見も知れば自然に、

③「ふ~ん。私はBに対してこう思うけどな。」

という自分の意見が出てきます。

これが『思考力』なのです。

この3ステップを飛ばして、そのまま情報を鵜呑みにするのは確かに楽です。

しかし、それではいつまでたっても思考力は身に付きません。

情報を鵜呑みにする親の姿を見て、子どもも情報を鵜呑みにすることを覚えます。

上記の3ステップで自分自身の思考力を鍛えられたら、子どもに思考力を鍛える質問を投げかけてみましょう。

「なぜそう思うの?」

「どうして○○だと思ったの?」

「お父さん/お母さんはこう思うのだけど、あなたはどう思う?」

「○○したいなと思うんだけど上手くできないの。あなたならどうすればいいと思う?」

などが子どもの思考力を鍛える質問です。

親自身も正解をすぐに求めるのではなく、自分で考えるクセをしっかり身に付けてくださいね。

それこそが子どもにも自ら考えるクセをつけ、情報に踊らされない、そして将来に活きる思考力を身に付けさせることに繋がるのですから。

子ども&貴方の可能性は無限大!

この記事を書いた人

関口真美
関口真美代表
世界×教育=せかいく代表。
元幼稚園の先生で、元インターナショナルスクールの先生。 幼児教育者歴16年以上。
これまで約2,000組の子ども達、保護者と関わってきた経験を持つ。

その中で、子どもの育て方に加え、これから来る予測出来ない時代に向けてどうすれば良いのか分からず、溢れる情報に振り回され、迷い、疲れてしまうご両親の相談に多数のってきたことから、

「よりお子様の特性・ご両親の想いに沿った、且つ、これからの社会を見据えた教育を提供したい」

と思い、
・我が子を”世界人”にするフルオーダーメイド教育コンサル(ペアレントトレーニング)
・旅を通してグローバルを学ぶ実践型グローバル教育(旅行同行)
・国際マナー講師
・セミナー、講演
を行っている。
※世界人=地球上どこでも堂々と活躍出来る人

『子どもが将来、地球上どこでも堂々と活躍出来るように、
まず、人間の土台となる幼少期をしっかり固める。』がモットー。
Translate »