貴方には、子育てで目標としている方はいますか?
いつでも「こんな風になりたい!」と憧れをもつことは良いことです。
しかし、こと子育てにおいてはそれが逆効果になることもあるってご存知でしたか?
先日、地元のラジオに出演させていただきました。
私にとっても改めてせかいくをブラッシュアップして分かりやすく伝えるためにはどうすればよいか、を考える良い機会になりました。
ラジオの中で、
「現代の親たちは子育てを教えてくれる人が身近にいなくなり、子育てに迷ってしまう方がいる」
ということをお話ししました。
※放送は2月4日19:00-19:30です!
地元栃木のCRT栃木放送ですので、県外の方は4日以降、番組HPから視聴出来ます。
そう、子育てって学校でも習わないので、いざ親になると戸惑うことってたくさんあるのですよね。
だからこそ、この人をお手本にしよう!と思う人がいるのは良いこと。
けれどそれに縛られすぎてしまうと、却って貴方とお子様を苦しめることにもなるのです。
目次
「子育ての目標としている人がいます。
その人のようになりたいのに、全然上手くいきません。
やっぱり私は親失格なのでしょうか・・・」
子育てにおいて目標としている方がいて、その人のように上手くできない・・・
親としては”なぜ?”ともどかしい気持ちですよね。
でもそれは、決して貴方のせいではないのです!
むしろ、目標通りの子育てが出来ない方が当たり前なのです。
なぜ、目標・理想通りの子育てが出来ないのが当たり前なのか?
それは・・・子どもは一人ひとりみーんな違うからです。
例えば、「子育てにおいては、自分の母親が目標!」という方が、「母のように出来ない・・・」と悩む。
けれど、それって当たり前なのです。
なぜなら、自分(貴方)と子ども(貴方のお子様)は違う人間だから。
貴方がお母さまを目標にされるのは素晴らしいことです。
それだけお母さまは貴方のことを良く見て、貴方の性格や特徴をよくご存じだったのでしょう。
だからこそ、失礼な言い方かもしれませんが、あなたを上手くコントロール出来ていたのです。
しかし、それとそっくり同じ接し方を貴方のお子様にしてみても、お子様には響きません。
なぜなら、(繰り返しになりますが)貴方と貴方のお子様は違う人間なので、響く声掛けやポイントが違うからです。
貴方にもしこの人子育てがすごいな!という目標とする人がいるならば、その人は、
「自分の子どもの性格をよく把握しているため、”こんな風に言ったらうちの子は響く”というポイントをわかっている」
から子育てが上手に見えるのです。
その人がやっていることをそっくりそのまま貴方のお子様に用いるのが難しいという理由が、もうお分かりですよね?
そしてそれは”難しい!”と言われる子どものしつけ問題に関しても同じこと。
先日、こんなお悩みを持つ方がご相談に来られました。
「うちの子、どうしても椅子に座っていられなかったり、みんなと同じことをやらなかったりするんです。
うちでも厳しくしつけているのにどうしてでしょう・・・うちの子、何かあるのでしょうか?」
家庭でもしっかりとしつけているはずなのに、園や学校の場で集団行動が出来ないと心配になってしまいますよね。
そんな時、貴方ならどうするでしょうか。
「しつけが足りなかったのかしら。もっとしっかり子どもに言い聞かせなくちゃ!!」
などと思ったことはありませんか?
実はお子様のそのような姿は、
・お子様からの「ぼく/私を愛して!」というサイン
・ポイントに響く伝え方をしていない
ことが原因だったりするのです。
ではここで、”しつけ”についてちょっと考えてみることにしましょう。
しつけというと、叱ったり厳しくしたり・・・というイメージがあるかもしれませんが、実はそんなことはありません。
「しつけ(躾)とは、身を美しくするもの」
なのです。
お子様をより美しく、魅力溢れた人間に成長させてくれるための教えが、躾。
それなのに叱る・厳しくする、だけではなんだか悲しい気がしませんか?
しつけは必ずしも厳しくしなくてはいけない!ということではありません。
まずは子どもに響く方法をしっかり見つけることが大切です。
私はしつけとは、
「貴方(子ども)のことをいつでもしっかり見ているよ!」
というサインを子どもに送ることだと考えています。
そもそも子どものことを分かっていないと、叱るにも叱れませんよね。
もちろん危険なことや人様に迷惑をかけた時には厳しく叱ってもいい。
けれど、どんな時でも常に厳しく接していると子どもは、
「自分はダメな子。親から嫌われているのではないか」
と不安になります。
親から嫌われているのでは・・・と感じると、何とかして親を振り向かせようとするのが幼少期の子どもの心理。
そこでいわゆる、大人の望むとおりに振舞う良い子ちゃんへ向かう子もいれば、悪いことをすると親が振り向いてくれると思い、親の視線=愛情が欲しくて親が嫌がることをしたり、困らせるような行動へと向かう子がいるのです。
そこでまた厳しく叱ると、さらに悪循環に陥ることに・・・
何度厳しく言っても話を聞かない!
そんな風に感じたら、少し振り返ってみてください。
・最近、お子さんを抱きしめてあげていますか?
・あなたが大切だよ、大好きだよ!と伝えていますか?
・どんなあなたでもいいんだよ!と伝えていますか?
”叱っても厳しくしても、行動が変わらない・・・”
親としては心配になる気持ちも分かります。
けれどそれだけが子どもに伝える術ではありません。
それらの行動はすべて、お子さんからの自分を愛してほしい!という無言のメッセージの可能性があります。
厳しく叱らなくても、
「あなたのこと、大好きだよ。
でも、こんな風にしてくれるとママ/パパはもっと嬉しいな。」
などと、抱きしめたりスキンシップをしながら優しく諭す方が効果的な場面は、実はたくさんあるのです。
そしてそれが多くの子どもに響く伝え方の1つでもある、と12年以上の現場経験から実感しています。(もちろん、個人差あり。)
相談してくださった方からは、
「そのような方法は今までとったことがなかった。
意識して少しづつ実践してみたら、子どもが徐々に落ち着いてきた」
というご報告を受けることが出来ました。
さて、ここで話を戻します。
これまで貴方のお子様に響く、いわば自分流(貴方流)の子育てを見つけていってくださいね、とお話ししてきましたが、勘違いしてほしくないのは、
「子育てにおいて目標や憧れを持つのは悪いことではない」
ということ。
ただ、そればかりにとらわれてしまうと、親である貴方自身が、
・自信がなくなる
・”上手くいかない”と思い込んだ反動で、子どもに当たってしまう
・自己嫌悪に陥る
・・・などという事態に陥ってしまう可能性があります。
周りの人に「あの人は子育てが上手いわね!」と憧れられる人になるには、貴方自身が、お子様の特性(気質)やお子様に響くポイントを把握しておくことが必要不可欠。
兄弟・姉妹でも響くポイントは全然違います。
お子様一人ひとりとじっくり向き合い、貴方とお子様だけの『子育て響きポイント』を見つけて、正解や完璧・理想にとらわれない、貴方らしい子育て仕方を見つけてみてください。
それが、お子様の可能性も貴方の可能性も伸ばすことに繋がります。
もし、子どもの響くポイントが分からない!という時には、いつでもお力になりますのでお気軽にお問い合わせくださいね。
子ども&貴方の可能性は無限大!
Category ”真の”才能を発掘する方法 . 世界の文化 . 専門家コラム . 真のグローバル人の育て方 . 親と子のコミュニケーション 2019.01.29