貴方は子どもの育て方を学んだことがどれくらいありますか?
私は幼稚園の先生になるために、(当たり前ですが)学校で学んだり実習先で学んだりする機会がありました。
が、もし幼稚園の先生になろう!と思わなければ・・・
きっと子どもの育て方を学ぶことも、教育について自分で考えることもなかったと思います。
子どもとどう接したらよいのか分からず、情報ばかり集めて右往左往している姿が簡単に思い浮かびます。
そんな時、いったい誰に助けを求めたら良いのでしょう。
夫婦、両親、友だち?
色々と思い浮かびますが、私だったら私の気持ちや悩みに共感してくれて信頼して全部をさらけ出せるプロが側にいてくれたら、どんなに良いか・・・と感じます。
先日テレビでも放送されていましたが、日本の虐待件数はなんと27年連続で増加しており、2017年度は年間13万件以上と過去最多を更新してしまいました。
特に心理的虐待は欧米先進国と比較しても多い、ということが分かったのです。
その理由は、
・子育ての仕方が分からない
・それだけ親にプレッシャーがかかっている
ことが理由だとされています。
冒頭でも述べたように、今、日本では子育てについて学ぶ機会は(専門家を目指す人を除き)ほぼゼロです。
最近になりようやくカウンセリングなども出てきましたが、義務教育のように誰もが子育てについて学べるわけではありません。
なぜ、子育ての仕方が分からない人が増えているのか。
その理由は、
・核家族化
・ご近所付き合い、地域の連携が希薄
な世の中になっているからです。
昔は三世代、四世代が一つ屋根の下に一緒に暮らすことはごく普通のことでした。
子どもが生まれると、おじいちゃん、おばあちゃんが子育ての仕方について自然に教えてくれたり、力になってくれる環境がありました。
それはご近所さんも同じこと。
子どもは地域みんなで見守る、育てる、という価値観があり、子どもがいけないことをしたら誰であれ叱る、子育てに関してアドバイスし合う、という環境がありました。
「大丈夫よ~!うちの子なんてね・・・」
「今大変なんじゃない?ちょっと子ども見ていてあげるわよ~!」
など、困ったときにはすぐに助けてくれる”子育ての先輩”が周囲にたくさん居たのです。
※周囲にたくさんの大人がいたことは、子育てのみならず、子どもの語彙力アップにも繋がっていたという調査結果も出ています。
(祖父母、両親、ご近所さんなど、言葉のシャワーをたくさん浴びていたから。
現代では両親のみになり、更に共働きになると子どもに言葉のシャワーをかけることがより少なくなる。)
また、子どもの人数も5人兄弟、6人兄弟という家族もいましたし、ご近所同士の関係が深かったため、大勢の子どもを見ることも普通。
大勢の中で育つこと、大勢の子どもを見ることは、子どもにとっても大人にとっても重要なことなのです。
なぜかというと・・・
『子どもの多様性』
を知ることが出来るからなのです。
子どもの多様性を知ると、親も子ども自身も楽になります。
私はこれまで4000人以上の子ども達を見てきましたが、同じ年齢、月齢でも子どもは一人ひとりが本当に違います。
成長の過程は子ども一人ひとり違うことを実体験として知っているからこそ、
「大丈夫ですよ。」
と自身を持ってクライアントさんに話すことが出来るのです。
片や、今の親御さんはお子さんが1人か2人の方が多く、少子化や近所付き合いの希薄もあって子どもの多様性を知る機会があまりありません。
そのため、目の前の子どものことに集中しすぎてしまい、発達の平均から外れたり、思い描いた通りの発達をたどらないと、過度に心配したり不安になったり、イライラしたり・・・。
それが虐待に繋がる原因の1つになってしまっているのです。
『色んな子がいる』
ということを知ることは、そんな親の不安を解消するのにも良いですし、子どもにとっても、
「誰かと比べなくて良い、自分は自分で良いんだ!」
という自己肯定に繋がります。
自己肯定感が高まると、自分に自信を持てるようになります。
自分に自信を持てるようになると、自分を堂々と表現することが出来るようになります。
自分を堂々と表現出来ること。
それはつまり、世界で活躍することの出来る力になるのです。
グローバル化や国際化を教育の視野に入っている今の時代だからこそ、
『子どもの多様性を知る』
ことは子どもにとっても親にとっても大事なことなのです。
さて、昔は子育てを教えてくれる人が周囲にたくさんいた時代だと前述しました。
子育てを教えてくれる人、手伝ってくれる人がすぐ近くにいることは、子育てに対するプレッシャーが軽減されるということです。
そして実際に様々な価値観に触れられることで、自分で考え、決断しながら子どもを育てることが出来たのです。
子育てに対するプレッシャーが軽減されるということは、心に余裕ができ、子どもに何かが起きた時でも冷静に対処しやすくなります。
様々な価値観に触れることは、メディアなどの情報に安易に振り回されることなく自分で考えるきっかけ=これでいいんだ、という子育ての自信に繋がります。
ところが現代ではどうでしょうか。
「ワンオペ育児」
という言葉が当たり前に使われるほど、今の子育てはほぼ母親一人で行っているのが現状です。
・困っていてもどうすれば良いか分からない、どこへ相談すれば良いかも分からない。
・子どもをしっかり教育しなくてはいけない、完璧な親ではければ、というプレッシャー。
・自分一人の価値観しか分からないので追い込まれてしまいやすい環境に。子育てに自信がもてなくなる。
これらに一人で向き合わなくてはいけないのです。
それは大きなプレッシャーですよね。
貴方には信頼して子育てや教育に関してすべてを相談出来る相手、アドバイスをくれる相手がどれくらいいるでしょうか。
現代では、子育てについて学ぶ機会がほぼゼロなのにも関わらず、
「子育ては家族の中だけで行うものだ」
という無言のプレッシャーに溢れています。
しかし、それは正しいことではありません。
外部に助けを求めて良いのです。
第三者と一緒に子育てをして良いのです。
助けを求めることは恥ずかしいことではありません。
親として失格なわけでもありません。
誰でも分からないことは知っている人に尋ねますよね。
子育てだってそれと同じです。
ただ、そうは言っても勘違いしてほしくないのは、
”子育てや子どもの教育は外部に全て任せてしまえば良い”
というわけではない、ということ。
園や学校ももちろん大切ですが、何よりも子どもにとって影響を与えるのは、親だからです。
園や学校の先生はある時期が過ぎたら卒業という形で子どもと別れます。
子どもが何十年と過ごす環境は「家庭」であり、何十年と一緒に過ごすのは「親」です。
だからこそ、子育てや子どもの教育について悩んだときには第三者の手を借りながらも、
・自分でも解決出来るようになる
・自信を持って子どもと接することが出来るようになる
ことが大切です。
そこで今注目されているのが、『ペアレントトレーニング(親訓練)』。
この言葉をグーグルなどで検索すると、発達障害の子を持つ親のためのプログラムと出てきますが、それだけではなく、”子どもとどう接するか”という子育ての仕方を学ぶことだと捉えてください。
子育ての仕方、親としてのあり方を学ぶことで、子どもも貴方も、ストレスやプレッシャーから守られ、それぞれの可能性を広げることに繋がるのです。
せかいくではこのペアレントトレーニングをより個人個人に合わせて、且つ、将来を見据え、世界で活躍することを視野にいれて行うことを、
『フルオーダーメイド教育』
と呼んでいます。
『Think Globally Act Locally (シンク グローバリー アクト ローカリ―)』
という言葉があります。
これは「地球規模で考え、足元から行動せよ」という環境問題を考える上で大切な言葉ですが、これは世界×教育であるせかいくにとっても当てはまる言葉。
『子どもが将来、地球上どこでも堂々と活躍出来るように、
人間の土台となる幼少期をしっかり固める。』
そのためには、親が家庭でどのように子どもと関わっていくかを知ることが大切です。
第三者が関わった方が、子どもの脳のネットワークがたくさん形成されることも、最近の研究で分かっています。
今の時代だからこそ、第三者であるプロと共に、子育てのこと、お子様の教育のことを考えていきましょう!
子ども&貴方の可能性は無限大!
Category ”真の”才能を発掘する方法 . マナー . 世界の文化 . 専門家コラム . 真のグローバル人の育て方 . 親と子のコミュニケーション 2019.01.23