現在、アメリカや中国、そして日本でも話題になっている『子どもの肥満』。
先日、あるお母さまから、
「子どもが太りやすい時期ってあるのですか?」
という相談を受けましたので、今日は子どもの体質のお話をしたいと思います。
目次
実は、子どもの将来の体質、つまり、太りやすいかどうかは”3歳までに決まる”と言われています。
これは、「脂肪細胞」というものが関係しています。
みなさんも、耳にしたことがあるのではないでしょうか?
脂肪細胞とはその名の通り、脂肪なわけですから、その数が多いか少ないかによって、その人が太りやすいのか、痩せやすいのかが決まります。
そしてこの脂肪細胞、なんと、一度増えてしまうと減ることはないのです!
脂肪細胞がだんだん大きくなってしまうと、その分、脂肪の吸収も増えるため、太りやすくなるわけです。
当然、少ないと痩せやすくなります。
その脂肪細胞が増える時期は3回あり、特に乳幼児期がとても大切なのです!
特に妊娠末期の3ヶ月間(妊娠後期)は要注意!
このころのお母さんはつわりも終わって、食欲が旺盛になりがち。
妊娠中の母親のエネルギー過剰摂取が、胎児の脂肪細胞の数も増やしてしまうのです。
この時期の赤ちゃんの主食は母乳。
新生児から乳児期までは、赤ちゃんがほしがるだけ母乳を飲ませていいとされています。
母乳は栄養のバランスが良いため、赤ちゃんがたくさん飲んでも太ることはないのです。
しかし!気を付けるべきは「お母さんが食べるもの」。
母乳とは、”お母さんの食べたものが血液となって、できるもの”です。
そのため、油ものなどの高カロリーのものや糖分など、太りやすい食べ物を食べていると、母乳の成分も太りやすいものになり、栄養が変わってしまいます。
授乳中は妊娠中と同じようにお母さんの食事にも気をつけましょう。
授乳を終えても、離乳食などにも気を遣いましょうね。
母乳の場合は、赤ちゃん自身が乳首に吸い付いて吸引しないといけないので結構大変です。それに比べて、哺乳瓶であげる粉ミルクは、簡単にグビグビ飲むことができますので、ついつい飲みすぎてしまうということがあります。
活動量も多いですが、食欲も旺盛な時期。
ついつい食べ過ぎてしまい、脂肪細胞も増えてしまう恐れがあります。
また、乳児期に太っていると、それを引き継いで思春期でもさらに脂肪細胞を増やしてしまうということもあります。
特に、この思春期の時期に太ってしまうと、大人になっても太りやすい体質を維持してしまうことが多いと言われているので注意が必要です。
いかがでしたか?
脂肪細胞は『乳児期の時にその数が増えると、一生、その数となる』ため、増えてしまった脂肪細胞の数は、思春期にさらに増えることはあれど、減ることはないのです。
それを考えると、3歳までに太りやすい体質が決まるというのも納得ですよね。
だからといって、栄養が少ないのも考え物。
妊娠中(胎児)や乳幼児の時に栄養が少ないと、逆に栄養を蓄えようとするため、かえって脂肪がつきやすくなるからです。
また、子どもの健康な成長のためにもよくありません。
何事もバランスが大切。
日ごろから健康な食事、適度な運動(赤ちゃんならハイハイや外遊び)をして、ご家族で肥満防止に努めてみてくださいね!