さて、日本では明日7日は七草粥を食べる日ですが、主にフランスでは今日はある特別なものを食べる日です。
それは・・・『ガレット・デ・ロワ』
名称の「ロワ」(王たち)とはフランス語で「ロワ・マージュ」(rois mages)と呼ばれる東方の三博士のこと。今日1/6は”公現祭”という日にあたり、この日は”12/25にイエス・キリストが降誕してから東方の三博士がイエスのもとに到着した日”となっています。
ガレット・デ・ロワとは、一般的には紙の王冠がのった折パイにフランジパーヌというアーモンドクリームが入ったパイ菓子のこと。これです↓
中にはフェーヴ(fève、ソラマメの意)と呼ばれる陶製の小さな人形が一つ入っていて、公現祭りの1/6に家族で切り分けて食べます。(写真の中の小さく見えるのが中から出てきたフェーヴ)
フェーヴが当たった人は王冠を被り、祝福を受け、幸運が1年間継続するといわれています。(元々フェーヴは本物のソラマメでしたが、1870年に陶製の人形が使われるようになり、最近ではプラスチックのフェーヴも多いそうです。)
似たような習慣はフランスだけではなく他の国でも行われており、オーストリアでは「ケーニヒスクーヘン」、アメリカのニューオーリンズ等では「キングケーキ」というものが『ガレット・デ・ロワ』のような役目を果たしています。
最近では日本でもよく耳にするお菓子になってきましたよね。ですが、ただ食べるのではなく、伝統を知って食べるのと知らないで食べるのでは、楽しさが一味もふた味も違うと思いませんか?
何気なく受け入れているお菓子一つひとつにも、歴史と意味があるなんて、面白いですよね!新年の運試し!?にも一役買いそうなこのお菓子。ぜひ、ご家族やご友人と楽しんでみて下さいね。きっと盛り上がること間違いなし!ですよ(*^_^*)
☆ガレット・デ・ロワの伝統的な遊び(!?)方
①家族が集まった中で一番小さい子をテーブルの近くに呼び、目隠しをさせる。
②大人の誰かが切り分け、この子に誰に配るかを指名させる。
③フェーヴが当たった人は次の週末の会食の際に、ガレット・デ・ロワを自作するか購入する。(昔は毎週末家族が集まって食事をするのが常であったため)
④前回王冠を手にした人は、この人が男性であった場合は女王を、女性であった場合は王を家族の中から選ぶ。(子どもを喜ばせるため、しばしばこの女王か王は子どもが選ばれる。)まるで王様ゲーム!
※この行事はだいたい1月一杯の間行われるのだそう。長い!でも一度はやってみたいですね♡
Category 専門家コラム 2015.01.06