先日、ある講習会で16年アメリカで過ごしていた方とお話しする機会がありました。
その方がおっしゃるには、“日本人は言いたいことを言わなすぎる!!”とのこと。
その方は日本人ですが、大学からアメリカで過ごし、様々な国のご友人がいらっしゃるそうです。その中で、みんなが口を揃えて言うのは…『日本人は何を考えているのかわからない』だそうです。
海外の方から見ると、日本のオブラートに包む言い方や本音と建前が、“はっきりしない!言っていることと思っていること、やっていることが矛盾している!”=“何を考えているのかわからない”になるようです。
う~ん。否定は出来ません。
その方に教育についても聞いてみました。
その方いわく、「親の意識を変えないとだめ!」とのことでした。
「アメリカは個性を大切にする国なので、日本の教育のようにちょっとでもはみ出ている子を抑圧するような雰囲気はなく、むしろ一人ひとりの個性を伸ばす教育方法をとっている。また、しっかり自分の意見を発言する機会もたくさんあるし、言いたいことをきちんと相手に伝える力がつく。日本も変わろうとしているのかもしれないが、親が村八分(特定の輪の中からはみ出ること)を恐れているようではだめ。」
また、特に印象に残ったのが『子どもは親を無条件に愛し、受け入れるけど親は子どもを無条件に愛さない。』という言葉でした。
親は自分の都合のよいように子どもを抑えようとする。親の都合によい子が“良い子”になっている現状が特に日本ではある。とのことです。
もちろん、個人的な意見ではありますが、“なるほど。確かにその考えは否めない”と思いました。
公共の場に出るときの社会のマナーを教えるのはとても大切ですが、子どもの描く絵にも口をだし、キレイな絵を描かせたがる、自分の思う通り(満足いくよう)にしたくて子どものやることをいちいち修正する、子どもの発言の機会を奪う、などの親御さんがいることも事実ではあります。
何がなんでもみんなと同じように!うちの子はなんでも一番上手にできるはず!
という過度な親の期待が、子どもにとってプレッシャーになっていることもあるでしょう。
子どもの力を信じて、任せることも子育てには大切なことです。また、子どもの気持ちを先回りして言ってしまうのは、自分の気持ちを言葉で上手く表現できない子に育つ可能性があります。
気持ちがわかっていても、知らん顔をして子どもから発言するのを待ちましょう。『待つ』ということが、子育てにおいては重要な要素の1つなのですから。
最後に面白かった話題が1つ。
海外の方は関西人の方がまだまし!と思っているようです。確かに関西は関東に比べて、気持ちをはっきり伝える文化が強いのかもしれません。日本の中にも文化の違いはたくさんあるのですね(*^^*)
Category 専門家コラム 2014.12.30