1/31にNHKスペシャルで放映された『ママたちが非常事態!?』。
ご覧になられた方も多いかと思います。
これは、最新の科学でニッポンの「子育て」・「母親」の脳と体の秘密に迫るという番組。
科学の観点から、”なぜ赤ちゃんは夜泣きをするのか?”
”産後はなぜイライラするのか?”
などが検証されていて、”なるほど!”と思うことが多くありました。
ぜひ多くの方にも知って欲しいと思い、今日から2回に渡ってこの番組の内容を簡単にご紹介いたします。
目次
調査によると、子育てによって孤独を感じているママは実に7割もいるのだとか。
”子どもが生まれ、子育てを始めた途端に不安を感じる。自信がなくなる・・・”
このように思うのは、女性ホルモン、エストロゲンの影響なのだとか。
このエストロゲンは子どもを産むと急激に減少します。
すると、神経細胞の働きが変わり、強い孤独を感じるようになるのです。
これはちょっとやっかいな・・・と感じますよね。
では、何のためにこのホルモンは備わっているのでしょうか?
実はこのホルモンの働きは人間が進化したうえで備わった働き。
孤独を感じることで、『共同養育=仲間と一緒に子育てしたい本能的な欲求』を促すためのものだったのです。
共同養育とは、母親1人ではなく、他の人たちと協力して子どもを育てるというもの。
人間の体には、進化の過程で、このような”みんなで子どもを育てる”という太古の昔からの本能が備わっているのです。
しかし、現在の日本では核家族が8割になり、夫の育児時間やベビーシッターの利用時間が他の国に比べてダントツに低いのが現状。
そのため、共同養育が難しい状況にあるのです。
それでも、体には”共同養育をしたい”という欲求が備わっている・・・
だからこそ、現代の日本では「誰かと繋がりたい!=ママ友」という形になっているのだそうです。
実は、「ママ友」というコミュニティが活発なのは日本特有なのだとか!
上記のような状況が、ママ友のコミュニティを活発化させているのですね。
出産後のママたちのお悩みの1つに、「赤ちゃんの夜泣き」があげられますよね。
そんな夜泣きも科学の点からみると、なるほど~と思わせてくれます。
赤ちゃんが夜泣きをするメカニズムは、実は胎児の時の睡眠に関係しているのです。
お腹の中の胎児は昼も夜も浅い睡眠と深い睡眠を繰り返しています。
しかし、目覚める時間は夜の方が圧倒的に多いのです。
それはなぜかというと・・・
目覚めている胎児は活動量が多く、母親の血液から多く酸素を奪ってしまい、母体に負担をかけてしまうからです。
胎児は母親の体に負担をかけないよう、母親が寝ている夜間に目を覚ますことで、ママの体を気遣っているのですね。
なんとも言えない優しさですよね。
しかし、この胎児ならではの睡眠リズムは生まれてからもしばらく続きます。
これがママにとってはつらい期間になることに・・・
ですが、夜泣きはママを守ろうとしていた時の証!と思えば、微笑ましく感じられるのではないでしょうか?
”なんで泣くの?”ではなく、”守ってくれていたのね”と少し見方を変えてみると、夜泣きのストレスが軽減するかもしれません。
いかがでしたか?
科学の点からみると、こんな理由があったのね!と納得しやすい面も多く、面白いですよね。
次回は2歳の頃に現れる、『魔のイヤイヤ期』を科学の面から迫ります!
次回もお楽しみに♪
Category 専門家コラム . 発達 . 親と子のコミュニケーション 2016.02.04