さて、少しずつ暖かくなり、冷たいものも欲しくなってきますね。大人の方はたくさんの種類の飲み物を飲まれると思いますが、子どもに適した飲み物ってどんなものなのでしょう?
と、いうわけで、今回は乳幼児の飲み物について、離乳前と離乳期以降に分けてお伝えしたいと思います。
実は、母乳っ子は基本的に1歳ぐらいまでは母乳以外の水分をほとんど与える必要はないと言われています。
『様々な味を覚えさせるために、色々なものを飲ませなければならない』と思い込んでいませんか?
特に、果汁については注意が必要です。
なぜかというと…
果汁などを与えることにより、アレルギーの引き金になってしまうことがあるからです!
これは、すでに母乳を通じて、お母さんが摂取した栄養を取っているので、直接子どもに果汁を与えることにより、アレルギーを引き起こしやすくなるからです。
昔、果汁が乳児にすすめられていた時期は、牛乳には鉄やビタミンC(鉄の吸収を高める作用がある)がほとんど含まれていなかったため、牛乳のみではすぐに鉄欠乏状態に陥っていたそうです。
1917年に初めてできた人工乳は牛乳に近く、煮沸消毒後に使ったため、ビタミンCもほとんど含みませんでした。
また、乳児の血液中のヘモグロビンが生後4~5ヶ月ごろに、胎児型から大人型に変化するため、多量の鉄が必要となり、鉄欠乏になりやすいのだそうです。
したがって、離乳開始頃に鉄分を多く含んだ離乳食を与え、鉄の吸収を高めるビタミンCを含む果汁を与えることは一理あったそうです。
ところが、現在の人工乳はビタミンCも十分添加されているため、果汁の役割はあまりないとのこと。
なんと、2001年には、アメリカ小児科学会が、果物のジュースは生後6ヶ月前の乳児に与えるべきではないことを訴えているのです!
※日本でも、栄養士さんを集めて「早期果汁を勧めないように」という研修を受けさせているところもあるようです。
以上のことから、母乳でも、ミルクでも、早期から果汁を与える必要はないということがわかりますね。
※ちなみに、母乳っ子であれば、フォローアップミルクは必要ないようです。
これは、吸収率が母乳の方が断然優れているからだそうです。
子どもは自分で良いものを選んで飲むことは出来ません。
宣伝等を鵜呑みにするのではなく、賢く選択していくことが大切ですね(*´∀`)
Category 食育 2015.02.26