さて、今日はイスラム教やヒンズー教では不浄の左手とされる、”左手”について、ちょこっとレポートを。と、いうのも「それらの宗教では、食事のときは絶対に左手は使わないの?」というご質問をいただいたからです。実は私も気になるところ。と、いうことで調べてみました!
イスラム文化センターによると、イスラムでは「左手は不浄とされる」だから右手で食事を取る。というふうに言われることがありますが、これは実は正しくないそうです。
右手で食べるのは、ハディース(預言者言行録)に「食べるときは、右手で食べよ」とあるからで、特に左手が不浄と言われているわけではないようなのです。
用を足すときに左手を使うからといって、手そのものが不浄なわけではなく、実際、ムスリム(イスラム教徒)は食事の際、右手だけを使っているわけではなく、左手も使っているそうです。(両手でつかんだり、分けたりするそうです。食べ物を口に運ぶときには、右手を用いるそうですが・・・)
南アジアなどで、左手を不浄としている地域では、食事の際に本当に右手だけを使って左手を遊ばせておくそうなので、ムスリムとの違いがわかるそうです。
一方、ヒンズー教では左手は不浄の手とされています。ただし、これは男性のみです。
女性にとっては逆に左手が神聖な手だとされているそうです。
また、手のみではなく、半身にも神聖な側があるようです。
男性では右手右足が神聖で、女性では左手左足が神聖とされています。
これらは、ヒンディー教の神がその右手から男性を、左手から女性を作ったという神話に基づいているのだそう。
男女共に、右手を使ってご飯を食べ、左手を使ってトイレで用を足したときにきれいにしますが、それ以外では男性は右半身を、女性は左半身を使うことになっているのだそうです。
例えば、人に手を振る、もしくは人に何か差し出すとき。
その他にも、男性は右足から部屋に入らなければならず、女性は左足から入る。という決まりもあるそうです。
なるほど。左手は不浄の手だ!と思い込んでいましたが、調べてみるとそれぞれ違うのですね。勉強になりました。より詳しく調べると、もっと様々な解釈が出てきそうですね!
それからこれはちょこっと豆知識ですが・・・イスラム圏では腕を組むことがお行儀の良いこととされ、授業で手を挙げる時にはウルトラマンみたいになるそうですよ!
国によってさまざまな文化があり、興味深いですね(*^_^*)まったく知らないよりは、少しでも知っている方が世界も広がり、自分自身も厚みのある人間になると思います。”せかいく”で世界を知る旅に出かけてみませんか?
Category 世界の文化 2015.01.20