という、興味深い本を読みました。
これによると、人間は生まれた時から、また、胎児の時から「メタボリック・プログラミング」というものが備わっているというのです。
「メタボリック・プログラミング」はなにかというと・・・
”乳幼児期に食べた物が、身体が成長していく上で、長く続く効果を持っている”という事実を指すのだそうです。
人間は生まれてからの数年でものすごい成長を見せます。それは、身体の多くの場所でたくさんの成長や細胞分裂をするからです。その時に食べた食べ物が、長期にわたって子どもの成長に影響を及ぼすというのです。それも、時には一生続くほどの・・・
う~ん、興味深い!私たちの体の中には「限定時間(ほぼ6歳まで)」というものもあるそうで、その時間にのみ、臓器や組織は体内のDNAが送ってくる生物学的な信号に反応して成長しているのだそうです。つまり、この細胞が勢いよく成長している時期に口にした食べ物によって、メタボリック・プログラミングを完了させているのです。
この時期に食べた物によって食の嗜好が決まり、知能やIQ、体力や免疫系などの細胞が固定され(決定され)るようなのです。
食べ物が睡眠や肥満、健康に関わってきているのは現代では周知の事実ですよね。けれど、乳幼児期の食事がどれほど大切な割合を占めているかはまだまだ知らない人も多いのでは?と思います。
もちろん、生まれてから、もしくは妊娠中からすべてに気を配るのはとても難しいし、ストレスのたまることです。けれど、
・無理に食べさせようとしたり、「これを食べたらアイスクリーム食べてもいいから!」とものでつったりすることがあまり良くないこと
・新しい食べ物に疑り深くなる2歳児の時には、新しい食べ物は最低15回は食卓にのせる必要があること
・大人にとって健康的なものが子どもにも健康的なものとは限らないこと
・子どもは大人と比べ、脂肪のニーズが高く、食物繊維のニーズが低いこと
・新しい食べ物を受け入れるスピードを増すためには「よく知っているものに橋をかけること」(例:ローストチキンが嫌い→チキンナゲットを出してみる→食べられた!チキン全般が好きになる)
・・・などなどを知っておくだけでも、だいぶ違うと思います。子どもにストレスなく食事をとらせる「かいこい作戦」なども記載されていますよ!
これは翻訳本なので原書と比べ割愛しているところも多く、少し分かりずらい部分もあるのですが、一度は読んでおくと良いのではないかと思いました。ぜひ機会があれば手にとってみて下さいね!
目次
1.メタボリック・プログラミング
2.子どもの頭の中はどうなっている?
3.重要な8つの栄養素
4.体重とメタボリズム
5.赤ちゃんの睡眠と食べ物について
Category 食育 2015.01.16